注射器がいらず、鼻の粘膜に吹き付けるだけでインフ
ルエンザウイルスの感染を防ぐワクチンの開発に、厚
生労働省の研究班が成功した。
ウイルスの株(系統)が違っても効果を発揮するため、
どの株から変異するか予測できない新型インフルエン
ザへの対応策として期待される。
従来の注射ワクチンは、血液中にウイルスに対する
「抗体」をつくる仕組みで、感染した後の発症や重
症化を予防する。
ただし、ウイルス株が一致しなければ十分な効果は
ない。
これに対し、研究班はウイルスが侵入する粘膜の外側
に抗体をつくり、感染そのものを防御する方法に取り
組んだ。
この場合、ワクチン単独では免疫反応を引き起こせず、
免疫細胞を刺激して抗体をつくらせる「補助剤」が必要。
かつて大腸菌毒素などが補助剤に用いられたが、臨床
試験で顔面神経まひが起き使われなくなった。
安全な補助剤を探り、ウイルス本体に似たリボ核酸
(RNA)に着目。
既に米国で人に用いられているRNA薬剤を補助剤
とし、2004年にベトナムで人に感染したH5N1型
鳥インフルエンザウイルスでワクチンを作成した。
(時事通信社より)